2018年8月10日金曜日

横三角 自論と解説 動画付き

以前予告していた(?)横三角について、動画を撮ってきたのでここに載せておく。
我らが仙人からは、今現在までついぞ合格をいただいてはいないのだが、そこには目を瞑っていただいて、ひとつの参考にでも使ってくれるとありがたい。
そのうち、僕の横三角にどんどんケチをつけてくれるような人が現れれば、幸いかと思う、まあ悔しいけど。


ということで以下僕がやってる横三角。
受は4年目の川上、撮影は同じく4年目の岡本にお願いした。
この場を借りて、2人には礼を言いたい、ありがとう。


まずは(1)開いた側から。


ここで言いたいのは3つ。
  1. ねじ込んだ足の使い方
  2. 返した後の腰の切り方
  3. 受の苦しそうな表情

1.で言いたいのは、は所謂お姉さん座りの体制になり、ねじ込んだ膝を相手と密着させて、それを離すことなく相手を頭を軸にして返す、ということ。
これによって返す際に逃げれられたり、勢いよく回転して逆転されたりということを防ぐ。
つまりは技の各段階で、途切れることなく相手の動きを自分の支配下に置くということ。

2.は、返した後の相手の動きを封じるということ。
この際の相手の動きは9割方ブリッジによるもので、それには頭を反らさねばならない。
そこで、逆に相手を俯かせる方向に力をかけてブリッジを防ぐ。
僕自身は、じつはこれは苦手で、実戦においては相手を制しきる自信がない。
上手いこと体を捻って力を出す、という感覚があまりない。
元来立ち技で腰技や内股のような、腰を捻るような動きをしていなかったのが原因だと思っている。

3.は、受にとっては申し訳ないがどうしようもない。
横三角に限らず、亀取の手法の多くは、相手を痛めつける要素が少なからず入っている。
名人や達人と言われるようなレベルであれば、相手の身体反射や駆け引きでもってするりとやれるのかもしれない、とは思う。
つまり、僕ら凡才且つペーペーの若造どもにはかなり難しい話と言わざるを得ない。
ということで、亀取ができるようになってくると、自然と反復では余るようになる。
1mの距離にいて目もばっちり合ったギョロ目の板前が、普段の3倍はあろうかという速さで別の相手と組みに行き、他の後輩達にも避けられ、仕方なく道場の対角線上にいた同期のゴリラとお互い苦しい技を掛けあう羽目になった経験は、僕の自前の指では足りないほど有る。


次は(2)亀の頭側から。

先ほど言った、(1)-1.のねじ込んだ足の使い方、が見易い角度かと思う。
足をねじ込んだ段階で、その膝の向きが、あと5~10°返す方向に入るともっと美しい気がする。


次、(3)取の背中側から。

ここで言えるのは、
  1. 返す前の腰の高さ
  2. 腕を縛る際の上体の使い方
1.では、腰(尻)が完全に落ちていることが重要。
つまりは相手の頭を固定している、ということで、返す際の軸を確保している。
この軸がぶれると、返す際の回転半径が大きくなり、相手の動く空間ができてしまう。
それによってコントロールが甘くなって逃げられたり逆転されたりするリスクが高くなる。


2.については、具体的行動としては、上体を屈めている。
上体で壁を作ることで、縛りたい腕の動作可能な空間を削っている。
ただし、ブリッジに対して弱い体勢でもあるので、実際に使うときは注意されたい。


最後、(4)亀の背後側から


ポイントは、
  1. 返す際の相手の回転の順序
僕の持論として、横三角の返しが成功するときは、頭→上半身→下半身の順に回転している気がする。
返せるけど逃げられるときは、回転の途中で相手が腰を切り、その下半身が先に着地していることが多い。
つまり、返すまでのプロセスのどこかで、相手のコントロールが不十分になっているということ。
それでも、身体能力で勝っていれば無理矢理に、経験値が豊富であれば相手の動きも加味した体捌きなんかで対処はできるけれど、基本は相手に動く隙を与えないことがベター。



そういうことで、僕なりに横三角について多少のまとめをしてみた。
疲れたけど、こういうのも自分の頭の整理になるので重要だと思う。

今回出たポイントとしては、
(1)-1. ねじ込んだ足の使い方
(1)-2. 返した後の腰の切り方
(1)-3. 受の苦しそうな表情
(3)-1. 返す前の腰の高さ
(3)-2. 腕を縛る際の上体の使い方
(4)-1. 返す際の相手の回転の順序
以上。
語りだせばまだまだ出てきそうな気もするし、今回出したポイントが本当にコアな要素かと言うと、そうでもないかもしれない。
それに実戦だと、今回取り扱った前後の動き、つまりは亀の崩し方や返した後の極め、も入ってくるのでまだまだ語ることはできる。
こういう探求に終わりはないから、僕も気長に行こうと思う。
ただ、現役に対してはある程度のゴール設定をしないと、彼らの役に立てないし、指導者としての矜持に関わるかも、とも思うけど。


今回はこんなところで、そのうち他の技についても、時間と気力があるときに少しずつ手を出していきた、、、うーん、いければいいなあ。


おわり。

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