2022年9月30日金曜日

横三角

とりあえずこれで1週目ラスト。

毎日更新を思いついて試験的にやってみたが、多少の無理をすれば案外できるもんだと気付けた。

まあ、無理をする必要があることには違いないので、来週からはちょいとサボりを入れて、7日間で5記事上げることを目標にしたい。


とまあそんなことはさておき、今日は練習に行けなかったので単なる技術論でも。

横三角の話。

技術的なところについてはかなり前に纏めているので、そちらを参照されたし。

リンクはこちら

今回は練習で躓きやすい、というか、見過ごされやすい点について語ってみよう。


1.開始位置

片膝でも着こうものなら論外。

亀の相手を崩すのに適した位置を取る。

更に言えば、勝手に動かれたくもないのでこの時から常に圧をかけ続ける。

腕で首、膝で肩を潰す。

この時膝は正中線に対して45°程度の角度から抉ると効き易い。

この段階では相手に対して結果として痛みを与えてしまうが、痛めつけるのが目的ではないことに注意したい。

偶に勘違いする輩が現れる。


2.崩して脇を開ける

遠慮してるのかどうなのか分からんが、大抵の場合崩し方が甘い。

原因は恐らく、「自分は崩れず相手を崩したい」という思考にあると思っている。

僕の解釈としては全く異なっていて、「自分が崩れてでも、それ以上に相手を崩す」。


3.踵と膝を刺し込む

「差し込む」のではなく「刺し込む」、または「抉り込ませる」イメージ。

『崩した相手がこの辺に来てくれればなあ』なんて自分勝手な妄想の下、先に膝を置いておくのはもう何と言うか、相手に対して失礼。

大学生が小中学生を相手にするのなら通用するけれど、そんな練習をしていても何の実にもならんだろう、というところ。


大体そんなところ。

横三角はメジャーな技術なのでとっつき易さはあるものの、正直中高生で七帝のレベルに適う技術なんてほぼ100%やっていないだろうから、実質イチから作り直さないといけない、というのが落とし穴。

そして凡その人が「返してから○○」、その次の段階で「返すには○○」って悩んでいくのだけど、そもそも準備段階から失敗していることに気付くべき。

ただまあ、人間自分の見たいものしか見ないので、僕がちょこちょこ口を出す程度では視野を変えるのは難しい、というのも良く分かった。

そういうことで現状の方針は、なるべく早く躓いてもらって、身に沁みたところでフォローを入れる、というのを基本にしている。

でもあくまで基本なので、言いたくて言いたくて、我慢できず口を突いてしまって結果相手に刺さらない、というパターンは非常に多い。

つまりは指導する側(=僕)の人間的成長も当然必要、ということ。

早く「良い大人」ってやつになりたいもんだ。



おわり。

2022年9月29日木曜日

草刈 20220929

月曜日の基本編に続いて今日は発展形の技研だった。

その途中、基本形あたりからの参加だったのは生憎だが、清田監督の技術が惜しげもなく伝えられたのは想像に難くない。

現役達にとっては消化不良になるくらいの情報量だったかと思うが、ひとまずの見込んでもらいたいところ。

そのうち自然に馴染むものも出てくるだろう。

あとは、上級生には戦略的に選択してほしいところ。

今はまだ1週目で、これからあと9週、全部で50種類の技があるので、その派生形も含めれば200パターンくらい、そんな量になるのではなかろうか。


今回は草刈に限って話をしてみる。

基本編では片襟片袖での引込、上半身を取った側の対角に足を当てるタイプ、から、重心を後背中側に残している相手を倒す動きだった。

この際に自由な手足を相手の踵を刈り取るように使い、また自分の体を相手に寄せて潜るような動き。

対して今日の発展編では、上半身を取った側と同側に足を当てるタイプ引き込みからの草刈だった。

こちらは相手側に潜り込む動きをしない分リスクが少ないように見えるが、それに応じてリターンも少なくなるのが玉に瑕と感じる。

つまりは倒した相手を制するのが難しく、袈裟に抑える形になり易くて安定しない。

袈裟はそもそも抑え切るのが難しいし、逃げられた時に不利な体勢になり易いのが、コストパフォーマンスに欠ける、と思っている。

クラシックなルールの七帝では30秒間抑え切ることが求められるので、しかもそれを3年数ヶ月で仕上げるとなると、かなり難易度は高い。

敢えて挑戦したいというのであれば、止めやしないし、良いモデルケースになる可能性もあるが、まあ、期待値を高くしておきたいのがオトナの思考だろう。


脱線したが、草刈自体は良い技で、あとはその先、もしくはその前に組み合わせるものが重要になるはず。

一方向だけの攻め手は守り易い。

名手、と言うとあまり浮かびはしないけれど、正対下からの引き付けが強い人が草刈も使えるとなると、僕は正直乱取したくなくなってくる。

理由はシンプルで、対処するのに疲れるから。

楽して先輩風吹かせたいものだけど、いやこれがなかなか難しい。



おわり。

2022年9月28日水曜日

基本形

密着感が全て、といっても過言ではない気がする。
後は受けの態度もかなり重要。
分かってない輩ほど、脱力して「ほらこれで練習しやすいだろ」って得意げな顔をしがち。
その技術が使われる、使うに値する、使わざるを得ない状況ってのを考えていくのが吉。

取りの関門は襟首の絞りと、それを返すまで維持し続けられるかどうか。
最初はこれを見落とし易い、逆の手、背中の帯を叩くのが目立つ所為だろうか。
そして基本形は返す、というよりも置きに行く、というのが正しいとも思っている。
返そうとすると、最終的には手足共に相手を突き放すような使い方になってしまう。
つまりは隙間を空けてしまうということで、逃げられるリスクを自分で作っているようなもの。


1,2年目の頃に山本さん、リンタさんにしこたま基本形でやられてた記憶がある。
入部当初なんかは小中高で培った「寝技は重力を使える上の方が有利」ってのをコテンパンに破壊されて、多分それもあって「正対上でこんな苦しい思いするくらいなら、いっそ自分から正対下やってやる」ってなったのかもしれない。
ちなみに上述したお二方とも、それぞれのやり方があって、派生形が多いのも基本形の特徴。

北大、というか七帝柔道やるんなら、下からの返しをひとつくらい修めるべき、ってのは僕の持論。
国際ルールでやるにしても、投げ技失敗して最悪下になってもいいや、って思えるとものすごく気楽。
むしろさっさと下になりたい、まである。

そんな基本形。
何故「基本形」って名づけられたのかは不明。
「名は体を表す」のが普通だと思うけれども、お蔭で北大柔道部以外で「基本形」って言っても誰も分からんだろ。
かと言って今更これを変えるほどのこともないし。
まあ、専門用語とか、仲間内だけで通じる言葉ってのも、ひとつ良いもんだろう。


おわり。

2022年9月27日火曜日

かみつき 20220927

道場に着いたのが19:20頃だったか、ちょうど反復の2~3本目あたりだった。

北大は未だ前後半に分かれての練習で、ぱっと見の人数はちょっと寂しい。

と言っても、僕が1年目の頃と比べると当時よりも多いのだけれど。

今は昔。

あの頃は特にこれと言った得意技もなく、強いて言えば「組手がなんか気持ち悪い」程度の木偶の棒だったのを思い出す。

だからこそ「正対下をやろう」と思って練習していたのだけど、毎度先輩方には取られていた。

ヘタな正対師によく効くし、消費も少ない技と言えば かみつき と思うのは今の話で、当時はひたすらやられる側。

1つ上だと、鈴木さんや武田さんの反復でのかみつきが辛かった。

腰の落ち具合が抜群で、特に武田さんは女性特有の骨盤周りの柔軟性で足を挟まれ潰されまあこれが痛い。

乱取になれば、代替わり後の主将 小竹さんに即座に越えられ足抜きの攻防に。

攻防とは言うものの実態は板に潰され首が捩じ切れそうな中とりあえず耐える、って良く分からん修行をしていたような気がする。

そんな思い出、今は昔。


基本的には身の詰まっている人、もしくは柔軟性のある人に適した技だと思っている。

ただ、手順の単純さ(受ける側にとってもそうなのだけど)からすると、一番大事なのは常に前進する精神性が試される技だと思う。

2年目の長尾なんかはこの辺りが巧く嵌まりそうで、現状「退かない」ってところまで来ている。

赤松さんチックなところかなあ、素朴な奴なのかなあ、と思っていたが実は色々と抱えているみたい。

3年目玉本からは「いやコイツ今日はこんなまともなシャツ着てますけど、いつもはチェックのアレっすよ」と注意をもらった。

一体チェックのアレが何をしでかしたのかは不明だが、兎に角何かがあるらしい。

まあでも服装の話をすれば、僕も学生の時は大概だったろうからなあ。

札幌駅以南に行くのは極力避けていた、今は昔。

本人と話をすれば文学部とのことで、確かに癖の強めな人が多い印象の学部だった。

掘り下げればもっといろいろと見えてくるのかもしれない。



おわり。

2022年9月26日月曜日

引込十字 20220926

後半の後半なら行ける、と言うのが現状の適解。

初めから行ければ良いのだが、社会人未熟者には時間管理がちと難しい。

畳に上がったときには技研の真ん中あたりで、しまった見逃してしまった、という感に陥った。


その後、人数と当たりの関係で反復に入ったのだが、いや久々で参った。

引込十字なんてまともに反復したのは何年ぶりだろうか、懐に抉り込む動きが鈍らに過ぎて嫌になる。

個人的なイメージでは相手への余計な圧を排し、素早く切り込んで位置関係とハムストリングで刈り取る、というのが理想形なのだけど、まあよく考えればそんな風にできたことなんて一度もなかった。


引き込み際に掛ける技は、それぞれ引き込み方に特徴が出てくるので教え易いし、覚える側も数日あればそれなりにモノにし易い。

反面守り手としてもやり易く、引き込まれ方注意を払えば後手に回っても殆ど防ぐことができる。

そんなわけで、実技としてできなくとも知識としてはぜひ知っておいてもらいたい技のひとつ。

関節技は特に一瞬で試合が決まってしまうので、ソースは前女子主将の後藤の試合。


掛ける際のポイントは、刈り取る際にきちんと腰を上げているかどうか。

尻をついたままだと、まあ実戦では力不足で掛かりやしない、どころか担がれたり亀にされたりと碌なことにならん。



おわり。

2022年9月25日日曜日

2か月半ぶり

長らく放置していたが、そろそろ再開。

練習参加は続けていたものの、ブログ記事の作成までは気も時間も体力も回らず、夏の盛りから遂にはこんな秋口まで間が空いてしまった次第である。

何となく、生活のペースがつかめてきたのでようやっと手出しできそう。


幸いにも明日から技研が始まるようなので、ネタには事欠かないはず。


では代替わり後の北大柔道部の雰囲気についての所感でも。

ひと言でいえば、まだまだ前の代を払拭しきれていないように見える。

彼ら彼女らは成功者、まあそれは優勝したという事実から分かる通り。

がしかし、正解者ではない。

その違いを理解しているのか、そして最も重要になることは、理解した上でどう判断・決断していくのか。

そんじょそこらの部活であればこの辺りは指導者の領分だけども、幸か不幸か北大柔道部では異なる。

まあ、これ以上言うのも無粋だしこの辺にしておこう。


ひとつ楽しみ、と言うか未知だから期待しているのは、追われる立場になった北大柔道部はどういう反応をして、どう動いていくのか。

分からん、が、それはそれで未知の状況に挑めるってことで、個人的にはこれもきっと良いことだと思う。



おわり。