2022年6月29日水曜日

ジュブナイル 20220628

連投する。

こちらは少々具体的な話。

と言うのも北大生以外に伝わってもいい話だし、むしろ「伝わってくれ頼む、、、」くらい思っていることでもあるので。

つまりはこの日、七帝における注意点の解説を行った。

技術的に重要なこともいくつか提示したのだけど、それは企業秘密。

別件、「なるだけ多くの人に知ってもらいたいんだがなあ」と思っていることが2,3ある。


1.審判に期待しないでほしい

基本兼業審判で、半分くらいは「これ以外そもそも柔道に関わってないんだけど」が現実。

自分達が経験したことだから何となく試合を捌けはするけれど、本当に裁けるかと言うとかなり怪しくなってくる。

IJFルールの試合と違って、「七帝が終わったら金輪際柔道とは関わらない」って人もそれなりの大会で、心理的プレッシャーも結構なもの。

そうなると必然的に消極的な判断しかできなくなる、というのも仕方ないところで、投げ技の評価が低くなりがちなのは主にここが理由になってくる。

誰がどう見てもそれと分かる、抑え込みが重視される理由にも一枚かんでいるのは間違いないだろう。


2.「そのまま」が宣告されたら本当に「そのまま」にしておいてほしい

5,6年前くらいから九州大会のトレンドとして、「そのまま」を告げられるとお互いにパッと離れてしまうケースが多く見られた。

そうなると組手の位置とか状況がかなりの割合リセットされてしまうので、選手にとっても審判にとっても不幸の種だと思っている。

「審判は積任あるんだから覚えとけよ」ってのはまあ反論はできないのだけど、とりあえず現実的には一度離れられると「よし」の時の状況の一致率は半分を切るような気がしている。


3.過度なガッツポーズはやめてほしい

これは本当に個人的な、極個人的な想い。

出てしまうモンは仕方ないのかもしれんが、僕は自分の結果に自分が喜ぶよりも、仲間が自分以上に喜んでくれるって姿の方が美しい気がする。

それがチームでやる醍醐味、自然とそうなってしまうようなチームって良くないかなあ、違うかなあ。


まあ僕の個人的な意見は置いておいて、まずは今の現役選手達の良い姿が見られるならそれが一番。

きっと色々と「変わっちゃったなあ」ってなところもあるんだろうけど、それ含めてそれでもやり遂げた人達を見たい。

コーチやってて、審判やることになって、相対的に一番得をしているのはきっと今回の七帝だろう。

生の姿を見られるって、役得。

「生では見られないけどそれでも」って方々はどうぞ以下へ。


第71回全国七大学柔道優勝大会HP

https://nanadai-judo-71.wixsite.com/home


YouTube配信URL

7月2日(土)
【第1試合場】https://t.co/ZZHvukDMiv
【第2試合場】https://t.co/v5JWdKhYtQ

 7月3日(日)
【第1試合場】https://t.co/KVAfE4ve8q
【第2試合場】https://t.co/RlETwDsJpd



おわり。

少年ハート 20220627

調整期間で、2階に上がったときには乱取は終わってた。
辛うじてテーマ別の方に参加。
この日は主に守り側のテクニックを伝授。
この直前期なので大したものも特には無いのだけど、それでも何か積み上げてほしい、とそういうのを止められない辺りが、自分のことながらまだまだ青いなあ、なんて思う。
本当はこの時期、何か足すよりも引くことの方が重要。
結局のところ、土壇場で出る何かってそれまで真摯に培ってきた何かしかないわけで、今更になって焦っても仕方がない。
ここぞというときに起死回生の一手が出せるのはフィクションの王道ではあるけれど、あれも実は根拠をちゃんと伴っている。
僕らが見逃したり気にも留めなかったりする小さなコマやなんとなしの小話に、地道な修行だったり重要な歴史が刻まれている。
そういうのが目に見えやすいルールだから、七帝戦は独特の雰囲気になるのだろう。
IJFで足したり変えられたりした色んなルールがごっそり引かれている(相対的な話)ので、選手ごとに芯の部分が見えてくる。
なので僕が最近足している付け焼刃も、今週末にはすぐに取れ去って剥き出しの、彼ら彼女らの姿が見えることと思う。
僕らOBOGはそれを見て、自分の芯を思い出せるんじゃななかろうか。
思い出した記憶が良かろうとそうでなかろうと、没頭していたいつかと今とが繋がって、そこに感動するんだろうきっと。
現役選手にとって「いつか」のひとつになるであろう今週末、良いものになることを願う。
それなりの支援はできるけれど、やるのは結局彼ら彼女ら自身。

具体的な話はできないのでいつもより抽象的な話だったけど、こんなところ。


おわり。

2022年6月27日月曜日

大迷惑 20220625

情けない話だが、重要なことでもあるので備忘録としても残しておこうと思う。
遅刻の話。
以下は当時の流れで、細部は違うだろうが大まかなところはこんな感じ。

「何で遅刻が咎められるか分かる?」
「士気が下がるからです」
「違います、面倒臭いからです」
「どういうことですか?」
「『遅刻すると周りに迷惑かける』ってのは理解できる?」
「はい」
「今回は練習時間に遅れたから大きな実害は無かったけれど、これが移動日だとか試合日とかだと、その後の予定もあるでしょう、あなたひとりのために我々全員が被害を受けるんだけど」
「はい」
「そうならないためには何をすべきだと思う?」
「遅刻しないように気を付けます」
「違います、『気を付ける』は何の解決策にもなりません」
「、、、」
「正解は『遅刻しない体制を構築しなければならない』です、『アラーム係を誰かにやらせる』とか」
「、、、」
「非効率すぎるでしょ、でもやらないとダメなんだよね、現実にあなたみたいな人がいて、それで我々全員が被害被るリスクがあるので」
「、、、」
「取り返しのつかない場合なら、それに応じて備えるのは至極当然の話でしょう」
「、、、」
「そんなことしてたら必要な時間も人手も無限に増えてくから、だから、そんな馬鹿な事態を避けるために『時間は守りましょう』とか『ルールは守りましょう』って言ってるんです、よろしく」
確かこんな感じだった。

僕は生活指導するためにコーチやってんじゃないんだけどなあ、ってなった話。
もっと七帝に直接関わるところに注力したいのだけど、こういうのって回りまわって効いてくることも大いに(マイナス方面にはホントに大いに!)あるもので仕方ないけど伝えてみた。
聴いてくれれば、効いてくれればいいんだけど。


おわり。

罠 20220624

男女とも優勝大会出場ということで、僕は居残り組と練習。
あと1週間なのだけど、ここ最近いつも疑問に思ってたのは「何で僕相手に前に出てくるんだろう」。
優勝大会出場組ならまだしも、居残り組に後れを取るほど弱くはない。
なのに何故か「隙あらばとってみようかなぁ」って動きをしてくるのが、不思議でたまらなかった。
「ふーんギリッギリまでレベルアップしたいのか、まあそれはそれでいいや」って思ってたのが1ヶ月前。
流石に「これはオカシイ」と思って真剣に考え始めたのが先週のこと。
それで分かったのは、つまりは前提条件が一致しない。
そもそも知識としての七帝を知らないということだろう。
多分だけど、他大研究はしていても歴史研究はしていない。


闘うことと勝負することは同じではなくて、僕らはチームとして勝利を得ることを第一義としている。
3年目以下の現役達にもきっと、そのあたり大枠の理解はあるのだとは思う。
しかしではそれを達するための具体的方法となると、やはり身に覚えがないものには想像も及ばないわけで。
想像力の源泉は知識。
東北大なんかは昔々の映像を漁って研究するような風習がある(今もそうかは知らないが)ので、試合でしか使わないような細かいテクニックにも馴染みがあるのかもしれない。
そうなると、正攻法の割合の強い北大には搦め手で嵌める、なんて戦術に当たる可能性も当然考えておくべきだろう。

とそんなことを思いつつ、ズルい手をふんだんに使って乱取してた。
準備運動不足なのでそこまで自在に体を動かせないってのもあるけれど。
まあしかしこの辺りは基本小手先のテクニックなので、変な引っ掛かり方さえしなければそうそうやられることもない。
逆に、こちらが仕掛けて嵌めるということも可能なわけで、さてどういう大会になるのか興味が尽きないところではある。



おわり。

2022年6月22日水曜日

一騎討ち 20220620

月曜日の仕事終わり、道場に着いたのは19時過ぎだったような気がする。

乱取とテーマ別の足抜きに参加した。

土曜日にガチンコ勝負をしてみた影響だろうか、体の動きはいつもよりもちょっとだけ良かったような気がする。

超回復的な現象なのだろうか、それか感覚が研がれたとか、多少取り戻せたとか。

まあどっちだろうと良いので、僕の動きが彼ら彼女らの一助になればいいか、そんなところ。


乱取は6分だけでなく8分の方もあった。

3年目が当たりに来たので、開始直前に「俺は副将であなたは大将だから、その想定で」みたいな言葉を投げつけての乱取。

つまりは「こちらは一切攻めるつもりはないけど、そちらは取り切らないとチームが負けるよ」と、そんなところ。

そんなイメージのもとで2人とやったところ、結果守り切れた。

経験の差はだいぶ大きいので、僕の勝因はそこに尽きる。

逆に言えば、現役部員側の要所要所での動きの選択については殆ど正解だった。

あとは「是が非でも取る」で我武者羅にやるとか、ぺース配分を考えて相手のリズムを崩すとかでどうにか上手くやれそうな気がした。


足抜きでは二重絡みの固定力について質問があったので、練習最後に回答。

僕のイメージでは足首を伸ばすことでふくらはぎの筋肉を収縮させ、収縮した筋肉を進展させないように絡む、そんな感じだった。

我ながら「多分だけどこういうこと」で説明したのだけど、解剖学的に合っているかは不明。

医学系の学生から異論は出なかったので、まあ間違ってはいないのかなあ、なんて思うところではある。



おわり。

Harder To Breathe 20220618

先週土曜日の話。
北ガスアリーナの道場を貸し切っての全体練習。
北大は依然として人数制限がなされているので貴重な機会と言えるだろう。
しかし講義は原則対面になったらしいし、風の噂ではそろそろジンパも解禁なんて話も、柔道部以外の筋から聞いたのだが、、、。
課外活動についても、そろそろ良いんではないだろうか。

流石に全員が来るとなるとそれなりの規模で、OBOG含めると30人超。
整列の際に一列に収まらなかったり、準備運動では一部で輪が二重になったり。
朝イチで空調の調子が上がり切る前だったのだろうか、開始30分後くらいは少し息苦しさを覚える瞬間もあった。

人員密度を考慮して乱取は押し出し形式。
僕は後半になってやっと参加し、当たりに来てくれた男子部員とはガチンコ勝負をしてみた。
『今週は追い込み期間だったらしいし、仕上げには良いだろう』とは当時の内心の話。
しかし3本目あたりからかなりの疲労感に苛まれ、4本目は有利なポジションを取るのに精一杯だった。
『やっぱりこういう時に意地でも動けるかどうかだよなあ』なんて、当然のことが頭に浮かびつつ終了のブザーを待ってた次第。


その他には見本や課題を与えてくれそうなOBに現役を当ててみたりもした。
8割くらい目論見通りになったので、個人的には満足感を得たところ。


おわり。

2022年6月9日木曜日

Wheels 20220607

練習の後半に参加。

乱取では3年目玉本が良い感じ(試合1ヶ月前なので詳細は伏せておこう)の動きを見せてくれて満足感高めだったのを覚えている。


練習後に笹谷コーチ式の抑え込み理論の解説研究会があって、これが一番の収穫だった。

やはり、人それぞれの感覚を言語化、共有していくってのは良い。

指導する側もされる側も、あーだこーだ言い合って理論立てたり一般化を試みたりするのと、「チームでやってる」感を存分に味わえる。

概念的なところを備忘録として残しておくと、僕は通常「階層構造、場合の数」として技術「教えるところ、笹谷コーチ式は「ハブ構造」を主として捉えないといけないのが大きな違い。

つまるところ僕の場合は普遍性は有るけど習得に必要な経験値は多い、笹谷コーチ式は軸に当たれば直ぐに使える、みたいなイメージ。


僕の引き出しも増えたので良かった良かった。

教えてもらってた主役の方は、理解までもう少しってところだったけど。

多分どこかのタイミングで「繋がったわー」ってなるだろうし、そんなに遠くはないように思っている。



おわり。

2022年6月6日月曜日

まつり 20220604

結局行かなかったけれど、大学祭やってた。

現役部員達も(学内OBOGも使って?)店を出していたようだけど、遠征費の足しになるくらいは稼げたんだろうか。

今のところ食中毒とか詐欺とか景品表示法違反とかでしょっ引かれたって話は聞いていないので、そのあたりは大丈夫なのだと胸を撫で下ろしているところ。

「自分たちの費用は自分たちで稼ぐ」って心意気は良いと思っている。

後はそのコストパフォーマンスの問題で、部員全員強制山パン労働とかとどっちが期待値高かったのかなーとか思ったり。

まあ上手くはいかなかったとしても、それはそれで人間が磨かれたり、チームワーク形成の一助になったりしただろう、きっと。


そんなわけで土曜日の練習の話。

前半の開始時にはちょっと出遅れたものの、基礎運動の 這う から参加した。

やらない分だけ身体感覚が鈍ったのを認めつつ、その後は後半まで乱取に焦点を当てて参加。

道場と教養棟の間の広場でやっていたであろうバンド演奏をBGMに、駒になった自分をイメージ。

いつもと違う、最適化されていない動きも入れているので、結構負担が大きかった気がする。

具体的には、この日は腕の外側に普段以上の張りや捻じれがみられた。

僕は毎日練習できるわけでもなく、試合に出る予定もない身だから特に問題は無いのだけれど、現役部員にはこのあたり注意してもらいたいところ。

普段やらないことをやるには、或いは全くの新しいことをやるには1ヶ月前って時期はリスクの方が大きい。

何年かに1人くらいの間隔で、直前期の怪我による離脱者というのは出ている。


うーん謎に不安感を煽るような文章になってしまった、がまあいいか。

全部僕の杞憂に終わって大団円、そうなるのが一番。

というか、そうするために動くってのも大前提。



おわり。

2022年6月2日木曜日

人間1/2 20220531

雨降りの中練習参加。

19時頃の到着で、打込が終わり反復に入るところだった。

仙人佐々木コーチによる突然の現役招集に「なんだろう、二重絡みか?」とか思っていたら、「反復の質を上げよう」との指摘だった。

曰く「手順の確認レベルに留まっている者が多い。より実践的な動き、抵抗したり逃げたりする相手にも掛けられるレベルを想定して動きに反映させるべき」とのことで、まあ当たり前と言えば当たり前。

しかしこの「当たり前」と言うのは曲者で、チーム全体の意思統一が為されていればきっと浸透するものだけど。

まあそれは次の練習で確認すればいいか、数日経っても改善されていないようなら強めのテコ入れが必要なだけってことで。


乱取では引き続き、個々の役割を想定しての動きに努めた。

動き方はいくつかあるのだけど、都度演じ分ける感覚でやっている。

意識を切り替える、自分と畳上にいる身体を別人にするような、僕はそんな感覚。

或いは真似ると言っても良いかもしれない。

元ネタは近い代の人たちで、やるのは僕だから劣化版にしかならないのは仕方ないけれど、現役の越えるべき壁としては十分かなぁとも思ってたり。

組手なら鈴木さんとか今成、正対下ならリンタさんとか芝野、足を絡めば高原とか、亀なら小田さんだったり山縣だったり河合とか。

特徴的なところを抽出、少々調整したのを現役にぶつけてみている。

難しいのは立って攻めに行くときで、宮武さんとか清野を思い出しつつやるけれど2,3分も保たない。

まあでも、10年以上やってれば真似事もそれなりの範囲で出来るということで、現役達だとそれぞれの得意分野とか性格や身体的特徴の近い人の真似事をしてみる、ってのはそれなりに薦められることだと思っている。



おわり。