2019年10月23日水曜日

上下関係 20191022

東北大との定期戦も近まってきたので、3年目は基立ち。
今回は若手OBが多めで、彼らにとっては守るパターンが殆どだったかと思う。
乱取における分けと取りのバランスはその時の面子に依るから何とも言えないが、まあ今回はいい練習になっただろう。
ただ、1本目からOBにやられてたのはちょっと厳しい。
原因は忖度。
打込みや反復では全然できないのに、乱取になるとしてしまうきらいがある。
とりあえず居ついてしまい、相手に選択を委ねてしまう。
リンゴォ戦のジャイロみたいなものか。
精神的なスイッチを切り替えるだけで、かなり違うはず。
シャー芯をベギっと折るくらいの気軽さで、先輩方のされて嫌なことをしたり、とことん自分の動きに拘ったりするのが良い。


道場を出る間際、1年目石川が自販機の前にいたのでジュースごっつぁんしてあげた。
そんなん直接「先輩、喉乾きましたね」って言っていいのに。
それくらいなら僕でも察することは出来るし、懐事情が切羽詰まるわけでもない。
それよりもビビったのは、自販機の最低価格が120円になっていたことと、500mL缶が無くなっていたこと、謎にコーヒー類が充実していたことだった。
どれも気付いてはいたものの、改めて僕の現役時代の時と比べると戦慄が走った。
あの頃は、練習終わりに後輩に飲み物(主にガラナ500mL、110円)を恵んでくださる先輩がいて、ちょっとした小競り合いもありつつ観ていて楽しかったなあ。

そんな関係性もある。
色々あった方が、ツラくなった時に戻ってくる理由も増えて全体的には良いと思うんだが。
ただ、効率的かどうかといわれると、大変非効率的な気もする。
時間軸をどこで切り取るかと言う観点もあるから、結局はよく分からん。
その辺は僕もずっとはっきりとはできないままで、この先もその時々で違う答えを出していくんだと思う。


おわり。

2019年10月21日月曜日

間に合った 20191021

道場着いたら十字五種やってた。

今週の反復は、横帯取、関節絞め2番、重藤ワールド、十字五種の4つ。
今回は良くある失敗ポイントをちょいちょい挙げてみる。

横帯取は立姿勢からの捨身技。
身の捨て所が肝心。
相手のコントロールがそこそこでも、ビビッて遠間からかけると失敗する。
回転軸が相手の胸の前とか高すぎたり、足先とかで手前に置いたりすると、堪えられてしまって直で抑えられてしまう。
軸は相手の膝裏あたりにするのが最もコスパが良い。

関節絞め2番は亀取技。
横三角を陽動にしているが、実戦でも陽動レベルだとまず掛からない。
どちらもそれなりに出来て初めて、相乗効果で突破力が増す。
横三角以外でも、前付きの技なら組み合わせは可能かと思う。
絞めが上手くいかない場合も多い。
これはそもそも論として、絞めが苦手なパターンが殆どなので別の話。
そうでなければ、返した時の絞め位置のズレを、最後に修正すれば上手くいくはず。

重藤ワールドは足抜き下からのカウンター技。
可と思っていたが、清田さん曰く「後ろ帯叩いて引き付け、前に出てきた相手を返し、そのまま固定力バツグンの横四方に抑える動き」を言うらしい。
北大柔道部歴9年目にして初耳だった、浅学で申し訳ない。
脇を抱えに来ている方の腕の処理を間違うと、返すのが難しい。
深めか浅めかで、後ろ帯を叩いた方の腕の使い途が変わる。
肩を殺すか、腕を巻き込むか。

十字五種は十字に「入ってから」の連携の指南。
1番は足首の引っ掛け忘れ。
2番は引っ掛けた足での相手のコントロールを放棄して腕で返しに。
3番は逆転しにくる相手を上半身でいなそうと、それだけになって。
4番は回転軸を間違えて。
5番は首を刈れなくて、それぞれ失敗しやすい。
あとは全編にわたって内腿の締めが抜けてしまいがち。


練習後は清田監督に触発されて反り跳んでみた。
なんか行けそうな気がしたが、前6回後ろ9回でいつも通りに終わった。
全身連動性能が落ちてくると肉体強度の低下分を補えないので、現役の相手ができなくなってしまう。
怪我のリスクも飛躍的に上昇するので、ベストでなくともベターくらいは維持していきたい。


おわり。

2019年10月20日日曜日

資質 20191019

久々の練習参加。
括目せねばなるまい、東北戦も近いし、どういう練習をしているのか気になっていた。
結論から言うと、全体の雰囲気としては、いつも通りに近いものだった。
まあ、他人の心の機微を無視するタイプの僕なので、実のところマイナーチェンジは色々とあるだろうけど。


準備運動の際の、石川の掛け声が中々に長めでオリジナリティを感じた。
乱取では、1本目に毎回片桐が清田さんに当りに行ってるのが印象的。
佐々木コーチによれば、「片桐はオールマイティにいろいろできるが、もう一押しが足りない」らしい。
つまりは器用貧乏だということ。
優等生タイプに多い症状で、頑張っていることの証左。
頑張ることと結果を出すことは別で、求めているのはどっちだろうか。
チーム内での実力的な立ち位置も微妙なところで、良く言えば選び放題な状況でもある。


全体として色々と問題もあるけれど、解は自分たちで見つけられるはずだと思う。
まあ、問題の無い代なんて無かっただろうけど。
解を見つけるのは、ただ慣れていないだけ。
見つける、と言うよりかは、選んだものが正解になるように行動し続ける、という表現が正しいかも。
何をするにしても、状況把握と推察、理論としての一般化とその共有、どれも出来るはずのこと。
でなければ入学も難しいはず、いくら七帝で一番学力の低い北大とはいえ。
だからこそ、学生による自治、学生主体と自称しているのではなかろうか。
出なければ詐称だ、もしくはしょっぱいヤツというレッテルが進呈される。

そういえば、押し出しで相手が居なくて赤帯を投げ捨てようとしていたら、藤田が当たりに来てくれた。
しょっぱいポイントが1つ減った、これは褒めるべき事象。
あとは目上の方に「了解」とか言わなければ、イチ成年としてもギリギリ及第点をあげられると思う。

思考停止でその場しのぎに打込みや反復を受けることを、僕は侮辱だと思っている。
技を受けるときに、その実相手は何を目的にして、どこを目標にして練習しているのか、その心ごと受けるのが我々の愛ではなかろうか。
話が大袈裟になった、どうやら酒は飲んでないけど酔ったみたいだ。
そういえば同期(♂当時おおよそ20歳)にそんなこと言って居酒屋の店員(♀多分大学生)にラリアットかました奴もいたなあ。
お酒は二十歳になってから、飲まれた奴は見捨てるな、宅飲みのときは終わりの時間とご近所さんを気にして欲しい、現代大学生の、最低限のリスク管理。


折角無為に過ごせる大学生活を無駄にして柔道やってるんだから、色々と惜しめばいいのに。
惜しむからこそ、自分が怠ける時間を削る意志が生まれるし、相手の事情を慮る心の配り方も身に付くのだと思う。
つまり言いたいことは、羨ましいものだなあ、ということ。


帰り道は雨の中チャリでびしょ濡れ。
簡易防水機能を誇る服の上下の奮闘虚しく、結構浸みた。
まずお前がリスク管理しろよってか、今年はブーメランが多い気がする。


おわり。

2019年10月16日水曜日

流行り

「まさかの~」と、最近よく耳にする。
職場の方々の中で流行っているみたいだ。
僕の知らないうちに、世の中がそういうことになっていたのかと思うとちょっと引く。
時事ネタの情報源がGoogleニュースだけなので、知らぬ間に偏った思想に陥っているのかもしれない。
芸人さんとかインフルエンサーの方とかが使っているのだろうか。
と言うのも、「まさかの~」の「~」部分が言うほどまさかではない。
むしろ容易に推察できることに対して使われており、言葉が嘘をついたように思えてしまう。
「コーラを飲んだら、まさかのゲップが出たんじゃッ!」とまではいかないものの、「昼飯食ったら、まさかのゲップが出たんじゃッ!」って具合の使われ方。
或いは「今日の練習メニュー、俺まさかの基立でしたわ」みたいな?
そういう方々は何を望んでいるのだろうか、ここ最近は悩んでいた。
それで先日思いついたのが、「えーまじー?それやばくねー?」みたいな共感でも求めているのかもしれない。
別に何かあるわけでもなく、ただただ自分のことを誰かに知っていてほしいだけなのだと思うと、多少の聞く耳も生えてきた気がする。


個人的な流行りの話。
交通ルールを破る人を観察している。
正確には、ルール違反者をガン見して、そんな僕の視線に気付いた違反者がどんな表情に変わるのかを観察している。
今のところ、「しまったな」と悔いる人3割「コイツ何見てんだ」と開き直る人4割、残りはそもそも違反している自覚が無い。
観察のメインポイントは一旦停止線上で、自動車の8割は徐行のまま交差点に進入していく。
そのうち敢えて小突かれてしまえば、チャリの更新費用くらいは余裕で賄えそうだよなぁ、と邪念も湧きつつある。
我ながら、みみっちいことこの上ない。


さて、ここ最近は練習していない。
まあ、本ブログ記事の更新具合からお察しかとは思う。
僕のスケジュール管理能力の低さを露呈することと同義なので、敢えて言うことでもないのかもしれないが、自己保身・擁護のために一応述べておく。
何と言うか、間が悪い、これに尽きる。
仕方ないから、時間を作れれば部屋でタバタやることにはしているが。
次に道場に行ったときに、衰えが酷くてコーチ業を果たせないかもしれんと思うと、ちょっと怖い。


おわり。

2019年10月8日火曜日

出稽古@福岡 20191005

先週末に今年2度目となる福岡武道館に行ってきた。
今度は審判ではなく選手として。
相手となる方々は、高校や大学でそこそこやってた人がメイン。
元々は各都道府県でベストなんぼ、くらいだと思う。
北海道で例えると、札幌大や道都大のベンチ組くらい。
分は悪いけれどまあ戦えなくもない、と言うところだった。

個人としての結果は2戦1勝1敗。
1勝は立からてきとーに小内だか何だかを掛けてわざと崩れ落ち、そのまま正対下に潜り基本形でぬるっと返して抑え込んだ。
1敗は立からてきとーに背負いを掛けて、振り向いて正対下に潜ろうとしたのが返し技判定、技有になってしまい、そのまま返せず優勢敗け。
なかなか難しいもんだ、練習不足ですな。


そういうわけで、翌日は九大の練習に参加させてもらった。
同期の九大主将だった井手を頼りになんとかオッケーもらった。
人数(もしかしたら道場だったかも)の都合で九大ではなく修猷館で練習だった。
というわけで干支一周分年下の方々とも練習することに。
爽やかに励む若人に混じるおじさんが1人、今振り返るとなんとなく気恥ずかしい気もする。
もしかしてあの頃のこうめいさんはこんな気持ちだったのか。

修猷館の柔道部員は、男女共に10人くらいいたと思う。
休憩終了30秒前には、殆どの部員が次に備えている姿勢が素晴らしい。
なんというか、教育が行き届いている印象。
その次に指示されたメニューについて、女子は10秒ほどで開始できるが、男子はもうちょっと時間をかけていた。
その辺りはどこでも一緒なんだろうなあ。
共同作業という点において、男はまず互いの格付けをしてから相手を選びにいくものだから、余計に時間がかかるということなんだろう。
様子見、探り探り、主導権を握るのは、、、という暗黙の内に、堪りかねた顧問の喝でいきなりバタバタとしだすのは、見た覚えもやった覚えもある。


乱取では九大生と高校生、半々くらいとやった。
ホントはもっと九大生を研究したり、高校生を勧誘できれば良かったんだろうけど、あまりできなかった。
まあまた帰省の折にでも行けたら行きたい。


おわり。

2019年10月1日火曜日

感覚、理論、感覚 20190930

月曜は技研の日。
今日は腕緘2番、横巴、浅野2番、金次郎(元谷返し)、正対十字。
最後の研究の時間には、「反復で上手くいかないんだけど?」という質問も。
傾向としては悪くない、パッと見で分かった気になったつもりでも、実際にやってみると何だかしっくりこない。
それを違和感と捉えるか、そのうち慣れるから、と無視するのかはだいぶ違う。

ちなみに、反復が上手くいかない理由の大半は、取りの力量不足である、もっと考えろ。
というわけではない。
半分くらいは受けの問題がある。
例えるなら、試験問題を解くのが取りで、作り手が受け。

①「ウエイトトレーニングにおけるMax重量の目標増加率を5%/月に設定する。現在のベンチプレスのMaxは100kgである。目標達成のためのトレーニング方法(頻度、負荷など)を考えよ」
これは多分答えられる問題。

②「ベンチプレス100kg上げられない者に対しての山内さんからの評価を想像せよ(10点満点)、また、これが達成できた後に掛けられる言葉を想像せよ(こちらは加点とする)」
まあこれもできないことはない。

③「基礎運動はレベルを上げるほどツラい、僕にとってはかなりの負荷で、フルでやると汗だくになる。この時隣で練習している別団体の部員の、実家の親御さんたちが我が子に思うところを述べよ」
これはひどい問題、つーか知るかそんなもん。

④「問題考えるの疲れた、自問自答して勝手に色々覚えてってくれ、特段の妨害も手伝いもしない」
問題ですらねえ。

現在の北大全体のレベルは③か④が近い。
①と②は、答えを明確に設定するかどうかの問題で、初心者には①に近いものを、熟練者には②で解き手の工夫を培わせるのが良いと思う。

そういうことで、2つ前の記事では取りのコツを挙げてみたのだけど、今回は受け手側のコツを列挙してみたい。
尚、取りはそれらの技の熟練者ではない、という設定のもと。


腕緘2番。
正対上で、近~中距離。
下からの引き付けを嫌って、剥がしたその瞬間くらいのイメージ。
つまり後ろ重心になっており、相手とは密着しておらず、掛けられる側の脇は開いており、肘は鈍角に開いているような状態。
取りが技を掛けた際には、腕~肩のロック、膝による胴体正中線のせき止め、そこからの返し、最後の極めをチェックする。
初心者ほど、「あーでもないこーでもない」と最後の極めだけに固執がちなので注意する。
重要なのは、返す手前までの動き方と制し方。

横巴。
括りは立技なので、打込みと同様、崩しの方向を理解してちゃんと崩されてあげること。
背負いや払い腰、内股使いだと、そもそも崩し方を間違えるパターンが多い。
引手の手首は返さないし、釣り手の脇は開かない。
足さばきも同様、崩された際に、自分(受け)に対して取りが半身になっているように注意。
掛けられる際は、相手の頭が自分の足元(本当に足元、超近い)に来ているかどうかを気にする。
取りは尻や背中から転がると失敗の素、半身で落ちるのが正解。
投げられるときには取りが引手をコントロールしているかを確認。

浅野2番。
まずかみつく。
取りが即座にかみついていない側の袖口を取れれば良し。
その後、取りの支点となる腕が自分の重心に来ていればオーケー。
前への圧力はかけずにその場で留まる。
返される際は若干耐える(動きに対応するのではなく、その場で留まる)、取りが重心を捉え続けられないと返されにくくなるので分かる。

金次郎。
亀。
腹を包みに来るときに隙だらけな場合は、巻き込んで後ろ袈裟に固めてあげる。
返される前に首と肩が固定されて、かなり力を入れないと戻せなかったり、或いは潰れてしまったりするくらいなのをチェック。
返される途中、大体半身になった際に取りとの間が空きすぎていれば返される方向に回転して逃げてあげる。
抑えられてからすぐ1~2秒くらい逃げてみる、これは自分自身の癖付けにもなって、抑えられたその瞬間(つまりは極まりきっていない状態)に動く練習。

正対十字。
正対上で、両膝をついた状態。
取られる方の腕を鳩尾あたりに置いてあげてもいい。
この時、受けは自分が本来やってはいけないこと=「何の準備も梨に腕を帯より前に出すこと」をしている自覚は持っておくべき。
前準備としての相手の膝が肩に当てられてているか、つまりは腕を引き抜くのに1~2秒以上かかりそうか。
掛けた時に相手と自分の位置関係は直角に近い状態か。
肩を押さえていた方の脚で頭を刈り取られるかどうか、その際もう一方の脚がメインになってはいないか。
この辺りをチェックする。


そう言えば久々に津田がいた、乱取終わってから来たので、技研の受けをひたすらやってもらった。
津田なんかは、理論をすっ飛ばして感覚だけで柔道するタイプ。
それで8割方正解選べるんだから、これはセンスとしか言えない。
それを埋めるために我々は理論立てたり、練習で身体に染み込ませてるのは、皆様ご承知の通り。
練習量が全てを決定する、そんなところを目指したい、ということ。


おわり。