2020年10月25日日曜日

勝手に指導者セレクト~前編~

さて、北大柔道部には現在、複数の指導者がいる。

ヒトには好き嫌いがあって、「嫌いな奴の言うこと=取るに足らないこと」となる場合は往々にして、ある。

だからこそ「同じ事象を説明するにも、複数の視点があった方が良い」って、この前の練習で仙人佐々木コーチも言ってた、僕もそう思う。

そんなもんなので、教育機関として学校があるにも関わらず、別の教育所として塾や予備校なんてビジネスが成立するんだろう。



ということで、「現役に一番うまく嵌まるにはどういうのが良いのかねぇ」と考えた時に思いついたことを、備忘録としてここにまとめてみた。

伝えるにあたっても、なるべく事前にまとめとかないと。

長々と道場で喋る、しかも考えながら、ってのも許されない現状だし。



「『俺が』勝ちたい」「強くなりたい」ってヒト。

きっと笹谷さんとの相性が良い。

何故なら両者とも戦士であるから。

戦士が自ら培った能力を分析し、戦術・戦略を理解し他人に伝達できるようになり、指導者としての顔を併せ持つに至った。

いうなれば戦士長兼教官、それが笹谷さんに対する僕なりのイメージである。

そういうわけで、柔道に対する根源が「闘争と勝利への渇望」側の方々への親和性が高いと思われる。

ご本人も以前、「部の組織的なところには口を出さない」と仰ってたのは、きっとそういう一面もあるだろう。

また勿論、笹谷さんが指導者として戦士育成能力だけの人ではないことも、一応ながら付け加えておく。

蛇足か。


また、清田さんも戦士側。

前述の笹谷さんとの違いは、七帝柔道に対する適合率が最たるものだろうか。

これはまあ、そうでしょうねえ、ってところかと思う。

「山下さんから清田さんに代替わりして、『これで練習がちょっとは緩まる』って思ってたら全然そんなことなかった」って話を聞いたことがある。

それも一人の先輩からのお話なもんで、実際のところは不明、なぜならそのあたりの代の部誌は人気で品薄。

※優勝すると連絡が途切れていたOBOGから「部誌を送ってくれ」という依頼が増え、部室の予備が減ってくらしい。

※あと、部誌送付依頼と一緒に寄付金も増えるらしい。

まあ、僕の持つ浅い歴史知識と低い想像力で当時の清田さんを思う限りではやはり、本質は戦士なのだろうと思う。



で、本質が戦士でない方々。

タイプとしては遠藤さんと僕に近い。

戦士でないならば何なのか。

、、、以下解説を続けるつもりだったが、長くなってきたので一旦打ち切る。


こんな感じで今回、不敬ながら先輩方を評することにもなったが、まあ皆さんきっと許してくださることと確信している。


「視点が近いからOK」とかそういうことではないのだけれど。

慣れないうちは近い人の方がストレスなく指導が入り込みやすいだろうし、逆に圧を掛けられた方が良い時期もあるだろう。

その複数手段を使い分けることが、幹部ないしは上級生に求められていることだろう。

この辺りはまた長くなりそうなので、後編の次にもうひとつ分けて記述するかも。



つづく。

2020年10月21日水曜日

パンインザルーム 20201020

このブログに来る皆様は、「いま現役って何してんの?」との思いでやって来られていることと思う。

そんな期待(ほんとにあんのか?)に応えたく、今回も綴っていこう。


と、そう考えていたら釘を刺された。
「悪いことしてるわけでもないんですが、大っぴらにすると変なのも寄ってくるんで」

たしかに、、、。

ウェブの海に放った情報網に、狙ってもいなかった回遊中の自粛警察がかかってもおかしくはない。

折しも大学施設内でのクラスターや、大学部活動内での大麻使用なんてのが出ているこの頃。

北大柔道部に後ろ暗い部分が無くとも、勝手に騒ぎたてる輩が出る可能性を0にすることはできないだろう。



そういうわけで、今回は彼らの身の潔白を証明したいと思う。

まずはこの写真を、どうぞ。


パン@部室

どうだろう、これができるということはつまり、衛生環境が整っているということではないだろうか。

こたつの上に雑多なモノとスマホとパン。

挟んでいるものは何だったのだろう、僕もしっかり見ていなかったが、おそらくハッピーターンではなかろうか。

もしくはアイスの棒。

如何に、僕の目には例年の部室と状況が変わらないように見えても、彼らにとってはきっと、それなりに安全な空間なのだろう。

ちなみにパンは気付いたら無くなってた。

まあ、換気も十分やってるし。

十分というか、流石に寒い。

弱めの冷蔵庫という具合。


指導に来てた仙人佐々木コーチも震えながら現役を見ていた。

感染に気を遣いマスクをし、人を集めての講義もできるだけ短く。

すぐに息切れして「オレやばいな」と仰ってたけど、多分それマスクとひと桁の室温とあと年齢の影響だと思う。


今回はあえて現役の描写を省いたけれど、彼らはちゃんと方々に注意しつつ練習やってますよと、世の皆様方へ申し上げたい。


おわり。

2020年10月20日火曜日

久々 20201019

多少動けるようになってきたので行ってきた。

現在北大柔道部では外部の方やOBOGですら、練習への参加を基本的にお断りしている状況にある。

今回僕は指導陣の一人ということで事前に連絡・承諾をもらって行った次第。


今、練習は2部制にしており、北大が決めた道場の収容人数以下になるようにしている。

僕は18時過ぎ頃に道場についたのだが、ちょうどその入れ替わりくらいの時間だった。

3年目以下、1年目も入っての練習、彼らとはほぼ初めまして。

北大の新入部員数は(僕の知る範囲では)9人と、人数的には良い線いっている。

学生と指導陣含めて、道場内には15人行かないくらいの人数であった。



とりあえず後半組の練習を通して見た感想でも。


基礎運動については改善の余地がめちゃくちゃある。

全部一旦止めて、という思考も頭を過ったが、数人にちょっとだけ口を出すに留めておいた。

今のところ初心者が6割、選手レベルが3割、「使える」ってレベルが1割という印象。


打込が時間制になってた。

これは全柔連の指針なんかとリンクしているだろう。

回数でやるよりも、接触時間を安定させられる効果を見込んでいるものと思われる。

1年目に良い打込をするのが何人かいて、「ほう、ほう、、、」と内心唸ってた。


綱を登れる人数が増えてた。

昨年はまともに登れるのが半分以下なんじゃないか、って勢いだったのが。

柔道できない間の肉体改造の効果だろうか。

昨日の新聞には「日本人の体格はデカくなったが、能力の指標である握力は劣化している」なんて記事もあったので心配していたのだが、北大柔道部には少々杞憂のきらいがあったみたい。



帰りには「時勢柄ごっつぁん行きにくいけど金はくれや(すごく意訳)」と後輩にゆすられ、気温ひと桁台の札幌の夜を独り帰った。

うん、強かになってて、よろしい限りである。



おわり。

2020年10月13日火曜日

間違うのが嫌いではない、それが取り返しのつくものであるなら

柔道関係のニュースでこんなものを見つけた。

https://this.kiji.is/688382764710528097?c=426126268348957793

内容としては、顧問教員が生徒を叱る際に体罰を行った、ということ。

また、この記事では

道場にある冷蔵庫で保管していたアイスクリームがなくなっていた事案が発生。男らが部員を対象に聞き取りをした結果、2人が食べたことを認めたため、部員らの前で暴行を加えた

12歳の生徒は背骨を折り全治約3カ月の重傷で、13歳の生徒は首に軽いけが

とのことで、傍目に見ると罪と罰の程度が全く釣り合っていない。

しかも、もしかしてこのアイスクリームって顧問が自分だけのものにしてたんじゃないだろうか、なんて邪推してしまいそうになる。

世間も、「柔道」「体罰」「中高齢の顧問」ってワードが揃えば、自然と「昭和的・体育会的な悪い部分を抽出、濃縮させたオレ様顧問」を想像するのではないだろうか。


記事の造りに違和感を覚えたので、いくつか他の記事も漁ってみた。

こういう時にネットは都合がよろしい。

日経:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64917450S0A011C2000000/

NHK:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201013/k10012660861000.html

朝日:https://www.asahi.com/articles/ASNBD7RM1NBDPIHB030.html?iref=comtop_BreakingNews_list

うーん、違和感を覚えたのはまあ、間違っていなかった。


勿論、実際に起こった出来事をすべてありのままに書いて、しかもそれが十全に読んでもらえるなんてことはそうそう無い。

だからこそ、記者を始めメディアの方々はプロとして要諦を切り出してまとめているはずである。

事実は嘘をつかないが、事実を語るヒトの目的は考えるべきだ。



本件、僕の意見としては、叱る動機は恐らく正しかったのだと思う。

けど、やり方を間違った。

目的が同じでも、やり方ひとつで、いろんなものが大きく変わる。

特に、人間がかかわるとなれば尚のこと。

僕はそのあたり、間違いつつ修正しながら進むしかないものだと思っている。


まあもしかしたら、被害者の生徒にも別の問題があったのかもしれない。

普段から他人を蔑ろにして、自分本位に振る舞っており、顧問の口頭の注意では改善されず、遂には今回の件に至った、なんて可能性もあるわけだ。

勿論、健全な青少年がたまたま出来心でやってしまったとか、あるいは誰かに強要されて仕方なく、なんてケースもあるだろう。

まあそのあたりの事実関係は僕の仕事ではないので、想像も大概にしておく。

事実として体罰があったことが間違いないのであれば、事件として扱われるべきものだろう。

体罰は罪であり、罪を犯してしまったこと、何より子どもが被害に遭ったことは残念なことである。



ちなみに、僕がよくやる間違いは、過負荷をかけてしまうこと。

自分にならまだしも、大量の言葉を用意して準備不足の相手に放ったり、やんごとない事情でやる気50の人に無理矢理86くらいの行動を要求したり、そんなのが多い。

とまあ僕が過負荷かけがちなのは、このブログ読んでる方なら何となくお分かりかとも思うけれど。

予想可能なリスクは排除するつもりではあるものの、徹底できていないことの方が、やはり多い、未熟。

しかし「間違わない」ってのは、「動いてない」か「動いているけど考えていない」ってことにもなりかねないので、そこも注意。



おわり。

2020年10月12日月曜日

練習後の努力は実を結ばない

タイトルはあくまで、そういう傾向が強いってことなので悪しからず。


随分前に課題を3つ挙げた。

2. 練習後の努力。
3. 個人の尊重。

今回は2つ目について私見を述べることにする。
「ネタが無いなあ、、、」とぐうたらしていた時に思い出したのが、実は昨日のこと。
記録は時折見返すものである。
貯めるのはいつか使うためであって、記憶も金も自分自身も、正しく使い切ることって難しい。


さてさて、練習後の努力について話を戻す。
ただし、制限の続く今現在がどうなっているのか、自分で見ていないので分からん。
よって近年の傾向、という観点で記しておく。



昨年など、僕が思っていたのは、皆さん帰宅が遅い。

およそ半数が、道場が閉まるギリギリまで居座っていた。

しかも、筋トレや研究に類する行動をとっていたのだから、努力の時間量としては並々ならぬものだったと思う。

遅くとも20時前には終了していたはずなのに、そこから2時間弱も何かを続けていたのである。

問題点を簡潔に言おう。

増やした練習量以上に、質が低下していた。

また推測であるが、夕食・就寝時間の遅れにより超回復が見込めないばかりか、体調不良を誘発していた可能性もある。

「こんなに頑張ってるのに、なんでうまくいかないんだ」状態である。



では、何故そのような現象が起きるのか、僕なりに考えた。

するとおそらくだが、これって自由を消費することに快感を覚えていたのだと思っている。

正規の練習という「昔からの伝統に縛られている窮屈な練習」が終わった後の「勝ち取った可処分所得的な自由時間を前向きに利用する練習」。

あたかも遠足前の子どもが「お弁当とは別におやつ!300円まで自由!さあ何にしよっかなー」とスーパーを駆け回るが如く、彼らは消費の歓びに我を忘れていたのではなかろうか。

与えられた300円で試行錯誤、消費して得たおやつは、さぞ脳みそを悦ばせたことだろう。

しかし脳の悦び=身体の成長ではない。

肉体を維持し、成長させるのはあくまでも基本の食事=お弁当なわけだ。

そして20前後の大学生にもなって、「お弁当作ってもらわないとむりー」なんて恥ずかしい人間にはなりたくないだろう。

そう、つまりは自分でちゃんとしたメシを食えるようになれって、いやなんか違うぞこれ。


修正修正。

つまりは、「まずは正規の練習にちゃんと向き合おう」ということ。

うん、言いたかったのはこっちだ。

正規の反復で手ぇ抜くような奴がいくら練習後に研究したところで、机上の空論を積ん読く状態にして撒き散らしてるに過ぎないわけである。

現実に向き合おうとすると思っている以上に体力や精神力が削られるのだけれど、それでもやりたいことがあったり、やるべきをやっていなかったりな自分がいるのであれば、もう、ね、やるしかないんだよな。

コスパって言葉、好きな人の方が多いと思うのだけれど。

まあ、コスパ志向の大半は単にコスト削りたいだけで、ちゃんとパフォーマンス上げようってところまで考えてはいないってのが、僕のコスパ勢に対する印象。



良し、これで残すはあと1つ。

いつになるか分からんが、また思い出した時に更新しよう。



おわり。

2020年10月7日水曜日

全柔連の練習再開指針変わってた

知らなんだ。

ページを見ると、しかも更新は7/27とだいぶ前。

pdf資料は変更部分にマーカー表示がされており見易い。

変更内容は、段階の移行についての地域の感染危険レベルについて、具体的感染者数を上げていたのを曖昧な表記にしておりとっても日本的。


まあ、以前のやつ(調べると6月頭の公表)だと、段階2以降は直近1週間の新規感染者0.25人/10万人を基準としていた。

これ、札幌市だと人口が190万人なので、1週間で5人未満ってことになるので、ちょっと厳しすぎる感は否めない。

COVID-19打破、克服、というよりも、共生の方向にシフトしているということで良いだろうか。

そういうわけで学生には、折角再開できた活動が中止されるリスクは減っているので、これは前進。

健康リスクについていえば、9/30の日経電子版には上半期の超過死亡が減少とのニュースもあったので、社会全体としての死亡リスクは減少。

COVID-19対策で他の感染症の予防ができたり、あとは10/1のNHKネットニュースでは外出自粛による交通事故の減少も一因であったりで、死亡者が減ったとの見方らしい。


たしかに、感染症って事で考えれば、新歓期や合宿時期あたりでパンデミックが起こっていた。

あれがなくなった(或いは表面化しなかっただけで、恵迪寮での流行り風邪は例年通りあったのかもしれないが)のはひとつ大きいだろう。

交通事故についても、北大の学生が車に乗る機会はあまりないと思うが、道民の運転は荒い傾向にあるのでそれに巻き込まれたり、学生自身の不慣れな運転で事故を起こしたりはあるだろう。

自動車よりも死亡リスクは幾らか低いとはいえ、自転車の問題もあるだろう。

というか、北大生についてはこっちの方が問題かも。

春から秋までメンストは二輪に溢れ、途上国の様相だったしなあ。

大学が札幌中心部にあるので学外の交通量も多く、事故を起こしたり、巻き込まれたりの件数も多めな気がする。

トレーラーに巻き込まれて首を痛めた鈴木さんは、昨年ようやっと、そこそこの強度の運動ができるようになったと言ってたし。


引き続き、学生も僕も、自分の身を守ることには気を配っていかないと。

そういや全柔連の指針には、更衣室についての文章もあったけど、ウチの部室は整理されたんだろうか、、、。

キレイになっててほしいけどいざそうなってたら、それはそれでショックを受けそうな気がしてちょっとしたジレンマである。

現在部室の衛生状態について、部員の行動指針は如何に。



おわり。

2020年10月6日火曜日

院生の七帝出場の是非は

10月になってしまった。

最後に柔道場に踏み入ったのが、たしか3月だったろうか。

現役に交じって道着や帯を回収したのを最後に、もう半年以上。

これだけ柔道をしない期間が長くなったのも、高3以来な気がする、つまりちょうど10年前。

今現在、北大柔道部の活動は再開しているものの、今度は僕自身の問題で道場には未だ至らず。

膝の手術後痛みは無いのだけれど、少々の可動域低下と、あとは水が溜まる現象に苛まれている。

おじさんが焦って柔道して、現役にやられるだけならまだしもケガ再発にでもなれば余計迷惑だと思うので、随分と大人しくしている。

念の為の松葉杖使用中の身で、世間が優しくしてくれるかと思いきやそう変わらないあたり、日本人の心の余裕は失われて久しい。



そんなこんなで道場に行けない日々を過ごしていても、たまには情報も入ってくる。

その情報によると先日、九大のOB会から要望書が届いたらしい。

内容をざっくりまとめると、

・各大学部員獲得に苦労している昨今

・今年はコロナ禍で活動制限、なおのこと厳しい状況と思われる

・以前部員減少対策として「大学院生を選手に加えては?」という議論があった

・諸々の現状に鑑み、院生出場を検討・実行すべきだ

・七帝は「学生の大会であること」が重要なので、院生も学生に含まれ、問題はないはず

以上。


これ、色々と意見は出るかと思うけど、僕としては今のところ反対。

理由は院生を現役選手として扱うことで、各大学の部の運営について、学生の主体性が崩れる可能性が高そうだから。

学部生と院生のどちらが幹部になるのだろうか?

北大→京大院と進んだ場合、どちらのチームで出場するのか?

院生にはどこまで含まれるのだろうか、博士?社会人学生も?

この辺の組織形態を変えるとなると、運営するだけで相当な力を消耗しそう。

「七大学の学生なら大丈夫」って期待も込みなのかもしれんけど。



と、院生出場の恒久化には反対なのだけれど、何でもダメってことでもない。

僕の今の落としどころとしては、今年度出場予定だった選手は来年度のみ登録可能とする、くらいかなあと。



あとは、そもそも日本全体の柔道人口が減っているので、長い目で見るとそこに焦点を当てていかないといけないんだろう。

てきとーな思い付きで申し訳ないが、社会で活躍しててパワー(カネとか権力とか人脈とか)持ってる先輩方、少年柔道にちょっと寄付してみたり、全柔連を構造改革してみたりとかどうだろうか。

具体案は無い、今のところ。



おわり。