2019年4月15日月曜日

北大柔道部をお勧めしない理由 その3 勉強勉強

4月も半ばになってしまったが、もう少しだけ続けるつもり。
新入生はもうとっくに講義も始まっており、今週が第2回目といったところだろう。
第1回目はどの講義もおおよそガイダンスだろうから、今日からが本番という人も多いはず。
今、彼らは何を考えているのだろうか、当時の僕は何も考えていなかった。


さてさて、北大柔道部に入部すると、週6の練習がある。
とは言っても、厳密には週6すべてが降るの練習ではない。
水曜日は18:30で強制終了となるので、実質は週5+軽めの1、あとは自主的にやるかどうか、と言うところ。
水曜日に5限が入っていれば、道場に着く頃には練習は終わっている。

そうは言っても、可処分時間のそれなりの部分は持って行かれる。
時間だけではなく、体力も削られる。
勉強に励む時間や気力はあるのだろうか、なんて考えていると、もう教科書やノートを開く瞬間は訪れないだろう。
北大柔道部は、貴方が勉強をしなくていい理由を幾つも与えてくれる。
しかし、大学側が学生に求める勉強量は増加の一途を辿っている。
勉学でも学問でもない、勉強である。
旧制高校や一昔前のようなおおらかさは存在しない。
試験で何もわからなくとも、「都ぞ弥生」を書き下せば単位を貰えた時代もあったらしいが、もうそんな教員もいなくなったのではなかろうか。

総合入試による学部移行競争も、 最初の代だった僕の頃と比べてより整備されている。
「大学では与えられる講義から学べ」というのが社会や一般の感覚になっているのだろう。
余裕があれば詰めろ、下手に持たせても碌なことにならない、ということか。
暇も過ぎると、たいていの人は謎の罪悪感に包まれて何かしらの行動をしそうなもんだが。
僕の勘違いか?まあいい。

貴方方は、1人のお子様として管理され、評価され、社会に出荷される。
優秀な製品になるためには、社会が決めた評価の軸に合わせて、自己変革を強いなければならない。
変革の対象や、目標は社会が決定する。
だから貴方は何も考えなくていい。
偉い人やすごいビジネスパーソン、流行りのSNSが提唱する「これからの個人の在り方」に沿っていけばいい。
バイトして社会経験を積み、国内ではなく海外を巡って国際感覚を養い、自分の利益を最大化することだけを考える、ビジネスの世界において肩で風を切って歩ける量産型人間が沢山出来上がるだろう。
きっとスマートに生きることが出来よう。


北大柔道部なんて泥臭い、長い歴史に苔の生えた部活動とは無縁で構わないはずだ。
世間様の言うことを信じないで、右往左往して失敗ばかりを選ぶような輩が多くいる。
流れを渡る船を自分で造る必要性は無い、誰かの造った船を跳び跳びで乗り継いでいけばいい。
どの船が良いかはきっと誰かが答えを用意してくれている。
例えそれが間違っても、貴方だけではない、一緒に間違ってくれる人も多いから安心だろう。
他人の所為にすれば、貴方の心理的負担も一層軽減されるはずだ。
そもそも、現代社会では流れに放り出されても、どこかの何かしらの網に引っ掛けてくれる。
貴方がそうと選ばなければ、そんなに簡単に死んでしまうようなことは無い。
安心して諸々を他人任せにして勉強に励むと良い。

そういうことで今回はここまで。


おわり。


次でそろそろ終わりにするか。
最後のテーマはどうしよう「ありのままの自分でいられない」と言うことにでもしようか。
若しくは「楽しく生きよう」でもいいかも。


つづく。

3 件のコメント:

  1. 最後におすすめしない理由シリーズをオセロのように完全に覆すおすすめする理由を楽しみにしております!

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    1. コメントありがとうございます、ご期待に添えるかどうかは保証しかねますが、引き続き僕なりに言葉を編んでいきたいと思います。

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